”恥貯金”のすゝめ ~行動力がないあなたへ~

column M2 行動力 風の時代 P高J低

「行動力がない」「人の目が気になってなかなか行動に移せない」 このような悩みを持つ人は多いのではないでしょうか? 今回はそんな方々に向けて、普段筆者が実践している「恥貯金」という方法を紹介します。

「風の時代」に行動力を持つということ

昨今の時代風刺に用いられる「風の時代」という言葉があります。 これは、風水の周期が2020年12月を期に「土」から「風」に変わったことに掛けて、有形資産や財という土を盛り「組織が所有する時代」から、情報や知識など風のように形のないものが意味を持ち「所有しない自由を楽しむ個人の時代」への変化を描写しています。(参考)

事実、雇用制度は終身雇用が崩れ始め、転職や起業という選択肢が、広い世代で一般化しつつあり、1つの企業でキャリアを積み上げ組織に奉公する時代から、個人が多くの会社や事業を経験してキャリアを形成する時代への転換が見られます。また、オフィスや通勤といった物理的制約から解放された自由な働き方も増えてきています。

しかし、「自由」とは裏を返せば「自分で決めなくてはならない」ということに他なりません。 組織や常識に自分の行動を決めてもらっていては、自由や多様性を謳歌することなく土を盛り続けることになります。

このような時代背景を踏まえると「行動力を持つ」ということは、多数派に流されず自由に主体的に生きていく力を持つことであり、所有する時代との摩擦を乗り越える力を持つことでもあります。

行動を起こせない原因は「プライド」と「自信」

行動が起こせない原因を「プライドが高く」「自信が低い」からだとする考え方があります。 これをとあるお笑い芸人さんは「P高J低」(Prideが高くJishinが低い)と表現しています。(参考)

プライドと自身の関係

私たちは「自信」がある時、行動を起こすことができ、多くの場合、定量的な結果が「自信」につながります。 すごい資格、実績を持っている。お金をたくさん持っていて、多少損してもきにならない。このような定量的な結果によって、人は自信を持って行動を起こすことができます。 一方、プライドが高い人間は「恥」を嫌い、自分が積み上げてきた価値観や美意識を守ろうとして行動を取れないことがあります。

もちろん「自信が低い」ことは、謙虚で堅実なことでもあり、「プライドが高い」ことはそれだけ自分を大切にできる素敵なことです。しかし、「プライド」を突き通したい自分に「自信」が持てないのであれば、行動を起こしてその経験を「自信」に変えていくべきだと筆者は考えます。

解決方法の検討

行動が起こせない原因を「プライドが高く」「自信が低い」とするならば、解決方法はシンプルで、プライドを下げ、自信を上げれば良いことになります。 そして前述のようにプライドを下げることを阻害する要因は「恥」であり、自信を上げる要因は「定量的な結果」を得ることです。

プライドと自身の関係の変化

以上より、自身のかいた「恥」を貯金という形で「お金」に変えることでプライドを下げ、自信を上げ、行動力へと繋げることができるのではないかと考え、次の恥貯金を実践してみることにしました。

恥貯金のやり方

準備

①まず、お手持ちのスマートフォンから操作できる、お金を貯めておく場所を決めます。(銀行口座やPay系の口座など)

②次に、恥を段階にわけ、それぞれに貯金額を設定します。筆者の場合は貯金額が小さい順に、(ちょい恥、成功恥、失敗恥、赤っ恥、生き恥)の5段階で分けています。この分け方は、恥の中でも成功したものの貯金額は低く、失敗したものの貯金額が高くなることを意図しています。

恥貯金の方法

実践

準備が終わったら、あとは行動して恥をかくだけです。 恥をかいたら、スマホを開き、段階にあった金額を貯金していきます。 その際、設定だけで終わったり貯金漏れがないように、毎日定時に「恥かいてる?」などとアラームを設定しておくと良いでしょう。 また、恥の内容のメモや写真を紐づけておけば、後日見かえした際にかいた恥のノスタルジーに浸ることができます。

恥貯金してみた感想

現在、筆者が恥貯金を始めてから1ヶ月が経過しました。 成果は如実にあらわれており、DO or NOTで迷うことがほとんどなくなりました。

始めた当初は「貯金してもお金が増えるわけではないので報酬にならないのでは?」と筆者自身懐疑的だったのですが、意に反して、お金が貯まっていっている感覚を味わうことが出来ています。また最も興味深かった点は、自分が恥を感じる閾値が下がっていくことです。一度恥をかいた行動は2回目3回目ではほとんど恥を感じることがなく、得られる金額が減衰していくのです。

これは、行動を起こすために必要な目に見える定量的な指標が減っていくということを意味しており、有形→無形への変化を理想とするならば、この「恥貯金」をする人のゴールは「恥貯金自体が必要なくなること」であるといえます。

まとめ

今回は、「行動力がない」ことの解決策として、筆者が実践している「恥貯金」を時代背景、論理、と合わせて紹介しました。筆者の場合とても効果があったので、皆さんにも是非試して欲しいと思っています。

多くの方が、たくさん行動してたくさん恥をかいて、恥貯金、そして行動力に悩む自分から卒業できることを願っています。

文責:池田

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